整備:エーミング作業(日産 セレナ)

衝突被害軽減ブレーキやレーンキープアシスト機能などの付いたお車が増えてきました。
これらのお車は、車両周辺の状況を監視し、危険と判断すると被害を軽減できるよう、ブレーキやハンドルなどの制御を行うシステムを搭載しています。
そのキーパーツとなるのは、カメラやレーダなどのセンサです。

もし、そのセンサが不正確な情報を拾ってしまうと、予期しなかったタイミングでブレーキやハンドルが操作され、却って危険な状況になることもあり得ます。

そのため、フロントガラスやバンパー、ドアミラーなど、センサが取り付けられた周辺の部品を交換した際には、センサの向きを補正するため「エーミング」という作業が必要になります。
例えば、センサの取り付け角度が1度ずれただけでも、30m離れた箇所では90cmほどズレた位置を測定してしまうため、センサの向きを正しく認識させる必要があるのです。

エーミング作業は、車種やシステムによっても違うのですが、目標となるターゲット(模様だったり反射材だったりします)を決められた位置に置き、センサが読み取った情報との誤差を補正することで完了します。
今回のお車の場合は、市松模様状のターゲットをフロントガラス上部にあるカメラで読み取るのですが、作業時間の大半は、車両とターゲットの位置関係を正確に合わせることに費やされます。

位置や高さを合わせる上で役に立つのが、レーザー墨出し器。主に建築関係で使われる道具なのですが、エーミング作業には必須と言っても良いもの。

水平・垂直な基準線をレーザーで示してくれるので、ターゲットをホワイトボードに貼り付ける際や、ホワイトボードと車両との距離や向きを合わせる際、大活躍してくれます。

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